アルヤン・ロッベン
 「世界最高のウィンガーは誰か?」
 そう問われたら、多くの人がオランダ代表の左ウィングを挙げるに違いない。
 アルヤン・ロッベン。
 才能あるアタッカーを多数抱えるオランダにおいて、不動の存在だという事実を見れば、彼の実力がいかほどか分かるはずだ。

 ロッベンの名はオランダでは早くからとどろいていた。フローニンゲン在籍時に16歳の若さでデビューを果たすと、2002年にPSVに移籍。12ゴールを挙げ、国内最優秀若手選手賞を受賞した。PSVで数々の経験を積んだのち、2004年にはチェルシーに加入。16試合で7得点をマークし、リーグ制覇の原動力となった。代表デビューは2003年のポルトガル戦。ポジションを確立したのはEURO(欧州選手権)2004だった。
 ロッベンの長所は代表で求められるウィング像にマッチしている。攻撃的な4-3-3システムで求められるのは、何を置いても突破力にほかならない。たとえふたりの敵に囲まれても、ひとりで打開することができなければウィングは務まらないのだ。

 彼の最大の特徴は一瞬にして相手の逆をとり、ボールをちょこんと突いてかわすテクニックにある。また、左サイドから中央に切れ込んで、逆サイドにシュートを沈めるテクニックも持っている。対峙(たいじ)する相手にしてみれば、縦を切ればシュートを打たれ、なかをケアすればタッチライン際を独走される。敵に回すと厄介極まりないが、ファン・バステン監督にとってこれほど心強い選手はいない。
 22歳とチームのなかでは若手の部類に入るが、精神的な強さも備えている。EURO2004準々決勝のPK戦では、居並ぶベテラン選手を差し置いて、6人目、つまりサドンデス1番手のキッカーを任された。そして、プレッシャーを受けながらも、オランダの準決勝進出を決める一撃を冷静に沈めた。チームは続く準決勝で敗れたが、大会を通じてロッベンここにありを広くアピールした。
 満を持して臨むドイツワールドカップではどんなプレーを見せてくれるのか。おそらくそれは、右肩上がりで刻んできたキャリアを象徴するハイパフォーマンスになるだろう。

 オランイェの背番号11から目を離すことなかれ―――。
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by i000148 | 2006-05-29 18:16